全国教育系ワークショップフォーラム
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各ワークショップのレポート

1日目 11月22日(土)
 →13:00 開場/受付開始
 →13:30 開会/イントロダクション
 →15:00 オープニング・ワーク
 →16:00 オープニング・ワークふりかえり
     …… 夕食 ……
 →19:30 ホームグループ・セッション−1
  20:30 参加ワーク登録
  21:00 関心別のフリー セッション−1

 →岸・中野・西田の部屋
 →難波・加藤の部屋
 →川嶋・金・青木の部屋

1日目 11月22日(土)
  8:30 〜 19:30 ワークショップ
 →青木将幸
 →加藤哲夫
 →川嶋 直
 →岸 英光
 →金 香百合
 →難波克己
 →マーガレット・パロマ・パベル/AM
 →マーガレット・パロマ・パベル/PM
  中野民夫
 →西田真哉
 →子どもワークショップ
    …… 夕食 ……
  21:00 ホームグループ・セッション−2


1日目 11月22日(土)
 →8:30 関心別のフリー セッション−2
    …… 昼食 ……

 →14:00 ゲスト同士のフリートーク
 →15:00 ホームグループ・セッション−3
  閉会
 
 →レポートボランティアによる感想



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ワークショップ:
私が、人が深く“ファシリテート”された/される時を深く探る

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ファシリテーター:中野民夫

このワークの参加者による、ふりかえりコメント

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●はじめに

中野さんからは、このワークの概要は次のように事前に説明がなされていた。
「自分の体験をもとにし、人が触発されたり、促されたりする時に何がおこっているのか? 広い意味で「人がファシリテートされる時に大切なこと」を共に探るワークショップ。森の中を歩く、佇む。大地に横になる。ゆったりする中で“思い出す”そして語り、聴き合う。私という自然、自分らしさを活かした“自分流ファシリテーション”を!」

会場となったプレイルームの2階は、西日が差し込み、思っていたよりもとてもあたたかだった。部屋いっぱいに座布団をが丸くしいてあり、参加者全員が見えるように座った。中野さんは静かに話しはじめる。「午前中にいろんなワークショップを受けてきたと思うが、ここではたたずむ系、静か系でいきたい。パロマに触発されて自分もやる事になったが、あくまでもボク流でやりたいと思っている」

まずはじめに、参加者全員に『呼ばれたい名前と今の気分について一言』を話してもらいながら、自己紹介をしていく。参加者の多くは「ねむい、きもちいい、まったり、ワクワク」。他には、「中野さんの本を読んできました!」と、中野さんに逢う事を楽しみにしていた参加者が多かった。

●自らを語る

参加者の言葉をうけて、「本を書くと良い事と、悪い事がある。家庭でも会社でもごく普通の人間だから、先ほどのように『楽しみにしてました!』と言われると本当に恐れ多い。でも、一昨年の1月に本を出したことで西田さんに声をかけてもらい、このワークショップフォーラムを行なうきっかけになったわけで、本を読んで来てくれたみなさんには、期待に答えたいと思うし、また半面でイメージを壊したいとも思ってる」と語る中野さん。

そして、パロマさんがオープニング・ワークで語ったように、やはりここでも中野さん流の自己開示がなされる。
中野さんがはじめてワークショップのような場を体験したのは、高校時代。倫理社会のおもしろい若い先生だった。高校3年生の時、受験に関係なく日本の思想家を勉強するゼミを先生が開き、自分達の関心にもとづいてとことん議論したそうだ。その後、大学に入ってから初めはうまくいかず、自分を見つめ直すため、夏に休学して海外のいろいろな国へ旅に出た。その後、今の会社に入り企業の中からでも何かを変えて行きたいと最初は思っていたけれど、忙しさの中で、文字通り“忙殺”されていた。そんな時、ある先輩の言葉によってそのことを思い出し、休職してエコロジカルな学びを求めてカリフォルニアへ。そこでパロマさんや多くの先生に出逢い、影響を受けた。

ワークショップへの関わりも、最初はトレーニングを受けながら、それから徐々に自ら企画して実践する場が与えられていくことで、今の中野さんのスタイルが生まれ、自分なりの平和運動、環境運動と思って今後もワークショップをやっていきたい。と話を結んだ。

●人生の中でのファシリテートされた体験

今まで、話を聴く側にいた参加者に対して、中野さんは「今からは、みなさんにとってファシリテートされた体験を思い出してみてほしい。」と問題を提示した。

クリップボードに紙をはさんだものを配られ、2人組をつくって相互に話を聴き合い、聞き手はメモをとる。1人5分づつ時間をとり、あっという間に10分が過ぎた。その後、書きとめたメモを相手に渡し、お互いメモを読み返し、フィードバックをした。お互い笑顔だったり、時には泣いたりしながらフィードバックしている様子が印象的だった。

日だまりの中、今度はみんなで床にごろりと横になり、リラックス。『プラネットラブ』というやさしい曲を聴きながら中野さんの語りに耳を傾ける。

「日頃、意識していなくても呼吸はしているもの。しかし、意識すれば変えられる。呼吸を意識してみて欲しい。オギャーと生まれてきてから、息を引き取るまで呼吸している。入ってくること、出ていくこと。いろんな思いが出てくるかもしれない。そのことにも意識を持って.....でも、振り払わないで、また呼吸に意識を戻して。ただ息をして横になっている、今ここにいる自分に立ち返る。これから森へ入り、地球の仲間たちからの支援をもらって、深めていきたい。『プラネットラブ』、惑星の愛。人との関係を持てるのもこの地球のおかげ。あまりこの大地について考えていなかったかもしれないけれど、一歩一歩楽しみながら、世界で一番幸せ者のようにほほえんで、大地にキスするよう30分ほど、赤城の森の中を散歩をしてきてほしい」。

●森のなかへ

中野氏は森の中での過ごし方についてこう話した。 「森の中では、地面を感じて1回たたずみ、ごろりと横になってほしい。そして空の風景をあじわってほしい。そうしたら、この『森からの手紙』をひらいて、そこに書かれていることについて考えてほしい」 それから、参加者は手紙をポケットにしまい、静かに森へと入っていった。森の中は確かに寒かったけれど、紅葉の赤が美しく、夕日も森の木々の間から静かに落ちようとしていた。森の中ではそれぞれがお気に入りの場所を探しだし、静かに時を過ごした。仰向けになって手紙を開いてみると、森と大地からのあいさつ文と、ひとつの問いが書かれてあった。「あなたの15歳までの『最大の学び』は何ですか?」 問いについて考えながらも時間は過ぎ、部屋に戻る。短い時間でも冷えた身体には、あたたかい部屋と明かりと音楽はうれしかった。今度は、先ほどのペアが別のペアと4人一組をつくり、自己紹介から森での問いについて1人5分を目安に話して、体験をシェアしていった。

●ファシリテーションに大切なこと

中野さんは、「ここまでは、個々人がファシリテートされた体験について探ってみた。今度は、4人で力を合わせて、今まで考えたり感じたりしたことを一般化していってほしい。また、今後は色んな場で、この体験の恩返しをしていってもらえればうれしい。あるファシリテーション基礎講座が終わった時、参加者の一人が私に、『民ちゃん、このお礼はこれから俺がやっていく事でかえさせてもらうぜ!』といわれたことがある。とてもうれしかった。どういう環境や状況がある中で、人は触発されるのか?是非、受け身ではなく、ファシリテーターとしての言葉に書き直していってほしい」と、ここからやることを示した。

参加者には、小さなポストイットが数枚わたされ、1枚に1つずつキーワードを書き出していき、グループで整理していく。少し大き目のポストイットに、分類した個々のキーワードを集約する言葉を書いて、それらを模造紙にまとめていく。わずかな時間でのグループワークだったが、どのグループもかなり熱のこもった議論をしていた。  

一通りまとめの作業が済んだところで、各班の模造紙を壁にはり、代表者がみんなの前で発表。どの班の内容も、大変楽しく、また感心するものばかりだった。以下、各班の模造紙に貼られたポストイットの言葉をほんの一部だけ、抜き書きしておこう。

・安心できる場づくり
・共にいること
・率直に関わる
・お互いを受け入れる
・人とのつながり
・気持ちの動き
・何度食べてもおいしい衝撃
・参加者ひとりひとりを尊重する
・器量
・存在において肯定する
・裸になる(素の自分をだす)
・異質な存在に気づかせる 
・流動的である
・集中&リラックス
・間
・気持ちを大事にする
・目標をはっきりさせる
・ちがう視点を提供する
・自分の現状を知る
・元気づける
・刺激を与える
・信頼して見守る
・感動の場をつくる
・他者と関わる場をつくる
・自分を見つめ内面にあるものを明確化させる!
・決断の場に立たせる
・自然に触れる
・創造的なことにチャレンジ!
・ワクワクドキドキ
・深い信頼関係をつくる
・笑顔
・やさしさ
・愛
・五感をフルに活用させる
・本人が気がついていないことを指摘する
・ちょっと非日常な想像的体験を設定する
・新しい世界との出合い

まとめとして、中野さんは「個々の体験を一般化するまでに充分な時間とはいえなかったかもしれないが、今のお話しはどれもクオリティが高くて驚いた。それぞれのファシリテーションの現場で必ず生かせるのではないか」とコメントした。そして最後に、参加者は今日の経験を経て、自分流のファシリテートをするにあたり、「これだけは忘れないことを」を自分の名札に書き留めていくことにした。

●サウンドコラボレーション

中5時間におよぶワークの締めくくりは、音のコラボレーション。参加者全員で輪になって手をつなぎ、般若心経の最後の一節「ガテェ ガテェ パーラガテェ パーラサンガテェ ボーディスヴァハー」を、ハッペルベルの『カノン』の旋律に合わせ、男子女子の二部パートで合唱し、ハミングしながらフェードアウトしていく。何か、とても大きなものに包み込まれたような感覚になり、あたたかい優しい気持ちになれた時間だった。

終了後、何人かの参加者に感想を聞いてみた。「自分の過去からファシリテートされた時を思い出していったことで、日常的なやりとりの中にいつもそれがあることに気づかされた。ファシリテーションとは特別なことではないんだ!そして、それを意識化した時に『ファシリテートされている』ことなんだと気づかされた」「自分は自分のやり方をみつけなくては、と思った」「ファシリテーションはちょっとした日常の中でも、出来ることなんだと気づかされた」

このワークの参加者による、ふりかえりコメント

(レポート:鈴木智子)

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