スタッフブログ 2008年08月 アーカイブ

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2008年08月25日

多様な人たちのかかわり

子どもの安全・安心を守るのは、大人のリスク、と考えた時、「見守る」ことほどリスクの高いものはないと思います。コントロールしてしまえば、リスクヘッジはしやすい。つまり、子どもに対する細かいルールは、大人の方の限界を示すものなのかもしれません。

里山留学では、ゲストの他に、子どもたちと一緒に過ごしながら生活や遊びを支えるキャンプ・スタッフ、そのスタッフや場づくりを支えるコーディネイトスタッフ、保護者や地域の協力者、中学生ボランティアなど、さまざまな見守りとサポートがあってこのかたちになりました。

子どもも大人も開放的な雰囲気の中でたいした怪我もなく、いろんな遊びを経ながら、学年を越えて互いに仲良くなっていきました。多様なかかわりがあることで、大人の個性やスキルが活かされ、子どもも自分が話しかけやすい大人を頼りにすることで、ホームシックを乗り切ったりしていたようです。

お互いの気づきや葛藤を分かち合えた毎夜のスタッフミーティングは、相互の信頼感を醸成し、それが安心して子どもたちに向かい合えることにつながったように思います。

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初日の朝のオールスタッフミーティング。キャンプスタッフとして参集したのは、野外活動の専門家の他、看護士、会社員、経営者、教師、カメラマン、海外青年協力隊などさまざまな社会経験を積みながら、野外活動の指導にあたっている人たちも。

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「子どもが抽選に外れても、自分はボランティアとして参加するつもりでした」という保護者ボランティアのいっちー(市川さん)。3日間仕事の休みをとって、一緒に過ごしてくれました。「こんな機会を望んでいました。今、とても楽しんでいるし、たくさんのことを学んでいます」

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中学2年のボランティアのふたり。ミーティングでは、毎回まとめ役を担いました。生活や遊びの場面では、とまどいや疲れもあったようですが、子どもたちとよく関わって、いい味を出していました。「大人」と「子ども」の違いってなんだろう?ということを考えると、彼女たちの存在がたくさんのことを示唆していたように思います。

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遠藤ケイさんをつないでくださった、写真家の飯田裕子さん。ご自身もワークショップで子どもとかかわることもあるということで、関心を持ってここを訪れてくださいました。飯田さんのその場へのかかわり方は、とても自然で暖かく、きっとこんなふうにファインダーを通してものを見ている方なのだなと感じました。

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「自分のここでの子どもとのかかわり方は、近所のおばちゃん的かな。大事な場面でうま〜くフケて行く『子ども力』を見ていて、無理にでもさせるべきことか?という迷いはあるけれど、いないのなら大人がやるしかないな。。。でも、それは別にいやじゃないんです。自分が楽しんでいるから」。という吉田さん。事前からの事務局ボランティアの他、5日間、小さいお子さんを連れて早朝から深夜まで現場をサポートしてくれました。その存在に癒された、というスタッフは多かったです。

投稿者 森川千鶴

2008年08月24日

ゲストのこと

ゲストの方に、レクチャーというかたちではなく、とにかく一緒に過ごしていただく、というのもこのキャンプ・ワークショップの意図したところでした。

前述の八王子燻製研究会の桑田さんたちは、食材を燻すという智恵と味を伝えて下さいました。

今回の里山留学のゲストを考えていたとき、環境教育に携わってきた友人が「遠藤ケイさんは?」と薦めてくれました。遠藤ケイさんは、作家やイラストレーターとしても著名な方ですが、ご自身があらゆる生活道具をすべて手作りしながら田舎暮らしを極めてこられた方。枠を決めずに、暮らしをともにするなかで、ケイさんの智恵や技を伝えていただく、という最高に贅沢なかかわりをしていただきました。

この学校の自然のことを一緒に探索しよう、とお招きした荘司たか志さんは、近隣の町田在住の里山の生き物の研究家。昼間の虫取りから、なぜか鬼ごっこに巻き込まれて、本気で走っていた姿が印象的だった、と話すスタッフ。夜は、天体望遠鏡で木星を見せてくださいました。

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「こうしたことは学校では決してできないことだけど、必要なことですね」と由木西小学校の菊池校長先生もおっしゃっていたナイフ作り。ケイさんは、2日目から鍛冶屋さんを開き、五寸釘で子どもたちとナイフを作っていました。猛暑の中でも子どもたちは興味津々で、鍛冶屋さんの回りに集まって、自分の順番を心待ちにしていました。「おかしな扱い方をしていたら、即刻取り上げるからな」と釘をさされました。

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昼間は「ムッシー」夜は、「ホッシー」というふたつのキャンプネームで過ごした荘司さん。森の中に虫とりのためのトラップをしかけたり、蝶を追ったり、朝早くから夜の天体観測まで、たくさんの遊びとともに一緒に過ごして下さいました。

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ケイさんが教えてくれた竹ご飯は、おこげまで争うくらい美味しかった。竹の乾き具合で水加減も異なる。ケイさんの手間をかけ方、細かい工夫に、子どもだけでなく大人も見入ったり、一緒にやってみたり。

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初日から「流しそうめんをやりたい!」という声が上がっていましたが、やりたいことばかりでなかなかできなかったのが、4日目にようやく実現しました。たくさんのことを教えてくださったケイさん。「終わってみるとあれもやればよかった、これも伝えればよかったと思います」と新潟からお便りをいただきました。

投稿者 森川千鶴

2008年08月22日

子どもたちのこと

今年の里山留学には、抽選の結果、小学1年から中学1年までの子どもたちが市内16校から参加しました。男女比はちょうど半々。

普段、野外活動の引率にかかわることの多いスタッフは、「素直でやる気がある。子どもたちが自分で来たくて参加しているキャンプだと感じた」「ここではじめて出会った子どもたち同士なのにすぐ仲良くなっていったのは、同じ地域から集まっているから?」という印象を持っていたようです。

子どもたちが、最初からやりたい、と言って臨んだ遊びもありましたが、ツリーハウスづくりなど、大人が率先してやることによって、好奇心に着火して発展していった遊びもありました。

「子どもはどん欲でビミョーだなぁ。好奇心には2つあると思う。好奇心から始まって、自分でドツボにはまって自爆してしまう弱いところがあるけれど、集中できるすごさにもつながる」というのは、昨年に続いてボランティアでかかわった中学2年生のふりかえり。

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どんなものができるか。好奇心に火がつく前。

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だんだん形が見えて来た。「どう作る?」と話しかけながらやっていくと、子どもたちのかかわりかたが変わってくる。イメージがどんどん膨らんでくる。

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何やら頭を寄せ合って話し込んでいる子どもたち。

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ギターを持って来ていた中学生ボランティアの回りにも、よく子どもたちが集まっていた。

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刻々と進化して行ったツリーハウス。猛暑の日も、森に一歩足を踏み入れたとたん、空気が変わるのがわかる。

投稿者 森川千鶴

2008年08月19日

食べる・その1

里山留学の初日、自分の呼び名(キャンプ・ネーム)を考えたり、名前を覚え合ったりしたオープニングのあと、まずは、これから5日間の食事のための自分の食器作りから始めました。学校林の竹を切り出して、箸や皿を作ります。これができないと、今夜の食事にありつけません。みんなが作業をしている傍らでは、八王子燻製研究会の方たちが、おやつと夜の食材をスモークしてくれています。初日は、大人を中心に、手伝いたい子どもたちで夕食づくりをしました。

スタッフのヤンが、「森から帰ってくる時、かまどの回りに誰かがいる風景が好きでした」と言いました。スタッフのゆきーたも「みんなが食べているところが大好きだった」とふりかえっていました。

一昨年、島根の全国フォーラムでおこなった、大人と子どもで一日思い切り遊んだワークショップを思い出します。火の回りで暖をとる人、何かを焼く人、食べている人。森で思い切り遊んでそこに帰って来ては、また遊びに出かけていく。

食事の度に火をおこしていましたが、子どもたちは5日間のあいだに、上手におこせるようになり、火のそばに近づけるようになり、包丁の扱い方にも慣れていきました。

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遠藤ケイさんは、竹を使ってすてきなフォークやスプーンまで作って来ていました。竹を扱う手元、ケイさんの表情、子どもたちは真剣に見ています。「作らないと食べれないのか。。。?」

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スタッフも自分の食器を作らないと食事ができません。子どもの手元を手伝いながら、大人も必死で竹を削っていました。

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八王子燻製研究会の桑田さん、山川さん、山田さん。燻製の話を子どもたちにわかりやすく話して下さり、暑い中、スモークマシンのそばでたくさんのナッツや干物を燻してくれました。→研究会HPにレポート

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調理台の回りでは、大人同士で、大人と子どもで、いつもさまざまな話題が交わされていました。

投稿者 森川千鶴

2008年08月16日

大人を引き出す子ども力

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流しそうめんをやりたい、と言っていた子どもたちのために、遠藤ケイさん(ゲスト)、遠藤正さん(由木西小学校教諭)、保護者ボランティアの「おやじ(キャンプネーム)」(青木さん)、RUNの4人が長い竹を切り出して、構内の坂道に台を作ってくれました。「来年は、下の道路までつなげる長い台に挑戦する野望が生まれました」とおやじさん。
里山留学のようすを見に訪れた方から、「子どもはもちろんですが、大人が本当に楽しそうだったのが印象的なキャンプでした。」という感想が届きました。

5月、今回の里山留学の最初の企画会議の時です。今年のテーマの「子ども力」ってなんだろう?という話題の中で、キャンプ・ディレクターのビルマ(穴澤氏)は、「自分の中心に向かう力、つまり夢中になること」といい、スタッフのRUN(大山さん)が、「子どもって、大人の力を引き出しますよね」と話していたことを思い出します。
子どもたちが真剣に耳を傾ける「読み聴かせ」活動など、子どもに関わることで、生き生きと自分の力を引き出されてきた大人たちを見たから、と言っていました。

真夏の暑さ、24時間5日間子どもとかかわるキャンプ・ワークショップで、瞬間瞬間起こる出来事に対して、大人が「こうあるべき」という表面的なかたちにとらわれていては、自分を守るだけでせいいっぱいになり、結果、子どもを大人の都合のいい形でコントロールしてしまうことになっていたと思います。

「子ども力を引き出す」というテーマに対して、「環境づくり」というファシリテーションに徹しよう、という視点で、里山留学の準備を進めてきました。
豊かな自然に囲まれた学校という場、夏という季節、専門知識を持つゲストやスタッフ、地域の人たちのかかわり、道具、食材は、子どもたちに用意された「環境」でした。

その環境の中で、日常を脱ぎ捨てざるを得なくてさまざまな葛藤に向き合う子どもたちを、大人であるという視点で「そそのかし」「たしなめ」自ら「葛藤し」てきたスタッフたち。ゲストや地域ボランティアの方たちもきっとそうだったと思います。
葛藤や、気づきへの喜びの中に、大人力を引き出されていたのではないでしょうか?

こうして回りの人たちと葛藤や気づきを話し合えたり、子どもの持つ力を信じれることで、自分自身も楽になれるはずなのですが、子育てにおいて親として、なんとなく見えないものに追い立てられ、子どもを追い立ててしまう自分。つまり、子どもをコントロールしようとする自分に出会うことが多い日常だったりします。

投稿者 森川千鶴

2008年08月11日

5日間を経て

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毎日少しずつ手を加えながら、みんなで作ったツリーハウス。心地よく昼寝をしたり、森で涼みに訪れたりしました。最終日には、片付けたい人たちでもとの森のかたちに戻しました。
里山留学の5日間が過ぎました。
擦り傷や切り傷、虫さされのあと、お土産にした竹の器など、目に見える思い出だけじゃなくて、楽しかった時間、がんばって乗り切った時間、それぞれの心につもった経験は目には見えないけれど、いろんなことを感じていたことと思います。
一ヶ月後の再会を約束して、迎えに来た保護者のもとに帰っていきました。みんな、あれからどんな時間を過ごしているのだろう?とひとりひとりの顔が浮かびます。

投稿者 森川千鶴

2008年08月09日

明日は、いよいよ最終日

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雨上がりの畑(由木西小学校の子ども農園)のひまわり。昼食後、予定の滞在期間を二日も延ばして一緒にいてくださった遠藤ケイさんをみんなで見送った直後、雷雨に見舞われました。ところが夕方、地域の人たちが屋台料理をふるまってくれる時間には、雨もすっかり上がって涼しい風が吹いていました。今年も天候に恵まれた里山留学となりました。
里山留学4日目(8/9)は、たくさんの地域の方々が訪れた一日でした。
スタッフの人たちは、子どもからも他の大人のかかわりからも大いに学んでいるキャンプ、と語りあっています。 「子ども力を引き出す」というテーマは、子ども力を純粋で美しいだけのもの、という捉え方をしたものではありません。かといって大人の望む形での子どもたちの変容を促すことを目的とするのではなく、子どもが自ずと成長する場面には、大人のそそのかし・関わり方が大きく影響する、ということを顧みようとするもので、「子ども力」に向かい合ったときの大人のありように視点を置いています。つまり、「大人力」もテーマになるのでしょうか?

投稿者 森川千鶴

2008年08月08日

里山留学、やってます。

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子どもたちと森に作っているツリーハウスで。遠藤ケイさんの鍛冶屋さんで、ケイさんと一緒に作ったある子どものマイナイフ。学校では教えられないこと。親も教えられないこと、計算し尽くされたプログラムでは出会えないことを学ぶ場面がそこここにあります。
今年は5日間のうち、すでに3日が過ぎました。厳しい暑さの中ですが、子どもたちは元気に過ごしています。
毎夜、子どもたちが就寝した後のスタッフミーティングでは、その日のようすのシェア、次の日の流れの確認の他、「子ども力」というテーマで、それぞれ感じたことをじっくり聴き合う時間を作っています。一日の疲れも抱えた時間でありながら、子どもたちとかかわる瞬間瞬間でのさまざまな思いを伝え合うことで、お互いの気づきを深めているのを実感するひとときです。
会期中、キャンプ・ディレクターや野外活動の経験の深い社会人、地域の協力者、参加者の保護者のボランティアなど、多様な大人たちがスタッフとして関わっています。ここでは、ゲストの方々もスタッフも、気負う、という意味ではなく、葛藤も含めて自分の本気で子どもたちと関わることで、印象的な場面が、次々と生まれています。そんな様子を少しずつお伝えしていきたいと思います。

投稿者 森川千鶴

2008年08月05日

里山留学、始まります

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まるで高原のキャンプサイトのよう。会場となる小学校の校庭の片隅です。
宮崎出身の母は、この季節、大人たちは早朝に仕事をして、昼間はネコ一匹動かなかった、と言います。夕方になると、わらわら出て来て集まって近所の人たちとの社交に花が咲く。子どもの頃の夏休みに、私も経験しました。
亜熱帯化している今年の日本、南の方の人たちに言わせると、暑い真っ昼間に動くのは、道理にかなっていないのでしょうか?

今日も、蒸し暑い一日でした。会場準備のためにスタッフが集まりましたが、折からの雷雨で作業は中断。

明日からの里山留学、参加する子どもたちやゲスト、スタッフ、地域のボランティアで作り上げて行く一期一会の場を楽しみたいと思います。

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チャレンジ精神旺盛の吉田さん(はちおうじ 里山留学事務局担当)。

投稿者 森川千鶴

 
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